秋になると、あのホクホクした栗ごはんやモンブランが食べたくなりますよね!
でも、「よし、今夜は栗ごはんだ!」と意気込んでスーパーに行ったのに、栗がスーパーに売ってない…なんて経験ありませんか?
私も「あれ?もう旬なのに…」とガッカリしたことがあるんです。
生栗のスーパーでの販売時期って、いったいいつからいつまでなのか、そもそもスーパーが栗を置かないのはなぜなのか、理由が気になりますよね。
もしかして2024年は不作で供給が少ないの?とか、スーパーで見かける栗の品種って何か決まってるの?とか、いろいろ疑問が湧いてくると思います。
この記事では、栗がスーパーに売ってない時の対処法として、栗は一体どこで買えるのか、確実な購入先から通販での値段の相場まで、詳しく調べてみました。
- 栗がスーパーに並ぶ正確な時期
- スーパーが栗を置きたがらない理由
- スーパー以外で栗を買える場所
- 通販(EC)での価格相場と選び方
「栗がスーパーで売ってない」最大の理由
秋の味覚の代表格なのに、なぜかスーパーで見かけない「栗」。その背景には、私たちが思っている以上にデリケートな「栗」の事情と、スーパー側の「本音」が隠れていました。まずは、その理由から探っていきましょう。
生栗の旬、スーパーでの販売時期
「秋になったら栗」と、私たちはざっくり考えがちですが、実は生栗がスーパーの店頭に並ぶ期間って、想像以上に短いんです。
栗の「旬」自体は、だいたい9月から10月頃と言われています。この2ヶ月が収穫のピークですね。
でも、スーパーマーケットが仕入れを集中させるのは、その中でも入荷量が最も安定する「9月」の最盛期だけ、というケースが多いみたいです。
なぜかというと、栗は「廃棄リスク」がすごく高いから(詳しくは次の項目で!)。
産地の直売所なんかだと、早いところは8月中旬から、遅いところは11月上旬くらいまで売っていることもあるんですが、スーパーはもっと期間を絞っているんですね。
私たちが「売ってない」と感じるタイミング
- 完全に時期を外している(8月上旬以前・11月中旬以降)これはもう、物理的に収穫されていないので仕方ないですね。
- 「旬のはず」なのにズレている(8月下旬・10月下旬)これが一番「あれ?」となるパターン。旬の期間(8月下旬~11月上旬)と、スーパーの販売期間(例:9月中心の1ヶ月間)にズレがあるため、お店の仕入れが終わっていたり、まだ始まっていなかったりする可能性が高いんです。
スーパーが栗を置かない、なぜ
「いや、今まさに9月のど真ん中なのに売ってないよ!」ということも、もちろんありますよね。
これは、スーパー側の「経営的な理由」が大きいです。
スーパーの野菜売り場って、限られたスペースに「よく売れるもの(売れ筋商品)」を置くのが基本です。玉ねぎやジャガイモみたいに、毎日売れて回転率が高いものが優先されます。
その点、「生栗」は小売店から見ると、正直かなり扱いにくい「スポット商品」なんだそうです。
- リスク1:品質低下が早すぎる生栗は「生鮮食品」です。常温だと3日も持たないと言われるほど、乾燥やカビのリスクが極めて高いんです。
- リスク2:管理コストが高すぎる栗の鮮度を保つ理想の温度は「0℃」だとか。一般的な野菜コーナー(5℃~10℃)とは全く違う、厳格な温度管理が必要になります。これって、お店にとってはすごい手間(コスト)ですよね。
- リスク3:販売チャンスが短すぎる前述のとおり、実質1~2ヶ月しか売れません。
お店の店長さんから見ると、「(1)売れる期間が短くて、(2)管理が超大変で、(3)すぐダメになって損しやすい(廃棄ロス)」という、なかなかの三重苦…。
結果として、「販売するメリットよりも、廃棄するリスクの方が大きい」と判断されて、そもそも発注をかけない(仕入れない)お店が多い、というのが「旬なのに売ってない」ことの大きな理由みたいです。
2024年の供給状況と不作
「時期も合ってるし、いつもは売ってる大型スーパーなのに無い」という最悪のケース…。
これはもしかしたら、私たち消費者の側ではなく、産地側での深刻な「供給問題」が影響しているかもしれません。
最近、気候変動の影響で、栗の栽培自体が難しくなっているという話を聞きます。
特に2023年、2024年シーズンは不作傾向が報告されているようです。ある生産者さんの報告では、「2024年は収穫量こそ多かったものの、夏の酷暑のせいで『不良果』(販売に適さない栗)が非常に多く、結果的に販売できる栗の量は過去最低だった」なんていう声も…。
さらに、丹波栗の産地などでは、クマによる食害も深刻化しているそうです。2024年はクマの主食であるドングリ類が「大凶作」だったため、お腹を空かせたクマが人里の栗畑を狙ってしまっている、という連鎖的な問題も起きています。
こうした供給側の問題があると、スーパーのバイヤーさんも「仕入れたくても、モノが無い(または品質が安定しない)」という状況になり、棚に並ばなくなってしまうんですね。
スーパーで見かける栗の品種
もしスーパーで生栗を見かけたとして、どんな品種が置いてあることが多いんでしょうか。
やっぱりスーパーが(もし置くなら)好むのは、消費者にとって分かりやすいメリットがある品種です。
- ぽろたん最近よく見かけるようになった品種で、なんと「加熱すると渋皮がポロッとむける」という画期的な特徴があります!皮むきの面倒くささを解消してくれるので、スーパーも売りやすいんですね。
- 筑波(つくば)大粒で品質が安定している、昔からの主力品種の一つです。
逆に、「銀寄(ぎんよせ)」のような江戸時代から続く伝統的な高級品種は、すごく美味しいんですが「貯蔵性が低い」という弱点があります。これはスーパーの物流モデルとは相性が最悪なので、まず見かけることはないかなと思います。
店舗による取り扱いの違い
もちろん、お店のタイプによっても取り扱いは大きく変わってきますよね。
私の体感ですが、やっぱり「野菜に力を入れている大型スーパー」や「デパ地下の青果売り場」、「産直コーナーが併設されているスーパー」などは、リスクを取ってでも旬の生栗を置いてくれている可能性が高い気がします。
逆に、徒歩圏内をターゲットにした小規模なスーパーや、効率重視のお店だと、生栗を置く優先順位はかなり低くなってしまうのかもしれません。
「栗がスーパーに売ってない」時の探し方
スーパーで見つからないからといって、諦めるのはまだ早いです!今はスーパー以外にも、新鮮で美味しい栗を手に入れる方法がたくさんあります。賢い探し方と、購入後の「失敗しない」コツも合わせて紹介しますね。
スーパー以外で栗はどこで買える?
スーパーにないなら、どこへ行けばいいのか。主な購入先をリストアップしてみました。
生栗が買える主な場所
- 道の駅・農産物直売所鮮度は抜群です。スーパーより販売期間も長い傾向があります。ただ、近くにないと行けないのが難点ですね。
- 産直ECサイト (食べチョク, ポケマルなど)生産者さんから直接お取り寄せできます。今、一番アツい購入先です。
- 大手ECモール (楽天市場, Amazonなど)品揃えが豊富で価格比較がしやすいです。ポイントも貯まります。
- 老舗・専門店の通販「丹波栗」など、特定の高級ブランド栗が欲しい場合はここですね。
近所に直売所があればベストですが、物理的に行けない人も多いと思います。その場合、最近はオンライン(通販)がかなり強いですね。
確実な購入先は産直EC
もし「絶対に美味しい栗が食べたい!」とか「銀寄みたいな特定の品種が欲しい!」と思うなら、「産直EC」が一番確実かなと思います。
産直ECサイトは、スーパーが抱える問題(短い販売期間、貯蔵リスク、品種の少なさ)を、むしろ「価値」に変えているのがスゴイところです。
- 品種・産地を指定できるスーパーでは扱えない「銀寄」や「利平」などの品種も、生産者さんから直接指定して買えます。
- 「熟成栗」が買えるスーパーが恐れる「貯蔵」を、あえて「氷蔵熟成」など専用の技術で寝かせることで、栗の甘さを最大限に引き出した「熟成栗」として販売しています。糖度30度を超えるものもあるとか…!
- 「むき栗」も手に入る最大のハードルである「皮むき」を解決してくれる、「生のむき栗」も販売されています。これは本当に助かりますよね。
予約販売や、熟成させて出荷時期をずらすことで、スーパーよりもずっと長く栗を楽しめるのも大きなメリットです。
栗の通販、値段の相場
気になるのは、やっぱりお値段ですよね。通販サイト(楽天、Amazon、産直ECなど)を横断して調べてみたところ、生栗 1kg あたりの価格相場は、だいたい 2,500円~4,500円 くらいが中心のようです。
もちろん、品種やサイズ(L~3Lなど)、熟成栗かどうかで値段は変わってきます。
送料に注意!
通販で比較するときに一番注意したいのが「送料」です。
「1kg 1,980円!」と一見安く見えても、別途送料が1,000円以上かかるケースもよく見かけます。必ず「送料込みの総額」で比較するのが賢い選び方ですね。
※表示されている価格はあくまで目安です。実際の購入時は、各販売サイトの最新情報をご確認ください。
正しい栗の保存方法
苦労して手に入れた栗、カビさせたり、乾燥させてシワシワにしてしまったらショックですよね…。生栗は「生鮮食品」です!手に入れたらすぐに処理するのが鉄則です。
短期保存(1週間以内)
すぐに調理する場合でも、冷蔵庫での保存が基本です。
一番のおすすめは、「氷水」を入れたボウルやタッパーに栗を浸し、そのまま「チルド室(0℃)」で保存する方法です。これが鮮度と水分を一番保てるみたいですね。
それが面倒なら、新聞紙に包んでからポリ袋に入れ、口を閉じて冷蔵庫(野菜室よりチルド室がベター)でもOKです。
長期保存(約3ヶ月)
すぐに使わない場合は「冷凍」が一番です。実はこの冷凍が、あとで皮をむく時にも役立ちます!
- 栗をボウルに入れ、たっぷりの水に1時間ほど浸けます。(虫出しの効果もあるそうです)
- ザルにあげ、キッチンペーパーで水気をよーく拭き取ります。
- 冷凍用の保存袋に平らに入れて、冷凍庫へ。これで約3ヶ月は保存可能です。
栗の簡単な剥き方
栗料理の最大のハードル、それは「皮むき」…。私も何度も挫折しそうになります。でも、ちょっとしたコツがあるんです。
一番簡単なのは「冷凍」です!
実は、さっきの長期保存のための「冷凍」が、そのまま皮むきの裏ワザになります。カチカチに冷凍した栗を、半解凍の状態で剥くと、鬼皮(外の硬い皮)が柔らかくなって剥きやすくなるんですよ。
※ただし、解凍しすぎると実が崩れやすくなるので、半解凍の「硬さが残っているうち」に作業するのがコツです。
定番の「熱湯につける」方法も、ひと工夫でやりやすくなります。
鬼皮を剥く前に熱湯に浸けるのはもちろんですが、鬼皮を剥いた栗は、すぐにまた別のお湯(熱湯)のボウルに戻すのが重要です。こうすることで、渋皮(内側の薄い皮)がふやけて剥きやすくなるのと、作業中に他の栗が乾燥して硬くなるのを防げます。
結論:栗がスーパーに売ってない時
「栗がスーパーに売ってない」問題、調べてみると「なるほどな…」という理由ばかりでしたね。
結論として、生栗を探すための戦略は、こんな感じかなと思います。
- スーパーで探すなら:入荷最盛期の「9月」に限定し、あればラッキーくらいに思う。
- 美味しい栗・品種狙いなら:スーパーは最初から諦め、迷わず「産直EC」で探す。
- 皮むきが面倒なら:通販の「生のむき栗」を買う。
生栗は、玉ねぎやジャガイモとは違う、「生しらす」や「ボジョレー・ヌーヴォー」のような、旬が極端に短くてデリケートな「イベント食材」なんですね。
昔はスーパーで買うのが当たり前だったかもしれませんが、現代の物流やお店の事情を考えると、「生栗は通販(産直EC)で買う」のが最適解になってきているんだな、と強く感じました。
スーパーにないとガッカリする前に、ぜひ一度、オンラインの直売所をチェックしてみてください!
